プレミアム絨毯クリーニング&補修
当店はペルシャ絨毯の専門店として、 長年の経験と技術を生かして安心のワンランク上の仕上がりを提供 しています。
絨毯クリー二ングとーロで言っても、街のクリーニング業者から専門業者までそれこそ技術 的にもコスト的にもピンキリでこれといって標準になるものはなく、それぞれがそれぞれの仕上 がりで「こんなもの」で通っているのが現状です。
消費者にとって出来上がりが本当にキレイになっているのか判りにくいので、料金が安いと いってもその業者が毛足の根元の部分の汚れまで念入りに大量の水を使って「かき出し」て いるかどうか判りません。毛足の根元まで洗い出さなくては残った汚れがダニの原因になるこ ともあります。
また、絨毯の素材につきましてもただ単純に、ウールだから、シルクだガらといって「一緒」に していますが、ウールもシルクも普通のランクのものから上級ランクのものまでランクもいろいろ で、ウールにしてもタテ糸こシルクを使用した高級品もあり、それによって洗い方も異なります。 粗雑な扱いをすると絨毯が傷むことがあります。ですから仕事を受ける側も、お預かりした絨 毯がどんなものかは、ます100%精通した上で対応しなけれはなりません。 実際、末熟クリーニングによる「色泣き」「滲み」「傷みや風合い」「汚れが完全に落ちていない」等の問題も時折耳にします。
当店では長年実績のあるイラン人の等門織人が「匠の技」と呼べるようになったワンランク 上の仕上がりをこ提供してご評価をいただいております。
お客様にとっての絨毯は深い愛着のある大切なものですので、その思いを大事に受け止め て丁寧な仕事を心掛けています。
1. クリーニングに関するQ&A
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(Q-1)どの位の目安でクリーニングするのか
汚れの状況は各ご家庭で違いますので、これといった基準はありません。ごく大雑把に10年くらいに一度とお話ししています。ただ20年以上クリーニングされないと埃ヤケとか汚れが変質することによって基礎となるタテ糸(房として出ている糸)が傷んで絨毯全体の強度が浯ちてしまいます。そして長期間そのまま放置すると「カビ」等の徴生物のために、知らないうちに絨毯がボロボロに腐ってしまうことがあります。
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(Q-2)汚れているかどうか簡単にチェックするには
- 房をチェックする。房が汚れていれは本体も同様に汚れています。
- 固く絞ったキレイな白いタオルで本体の一部を強めに拭いて汚れるかどうかを見る。
- 購入してから比較的年数が浅いものは裏面と表面の色調を比べてみます。裏面は汚れにくいし日焼けもしないので元の色調に近い。ただ表面は日焼けの影響もあり、年数の経ったものは汚れの他、日焼けのせいで色調が大きく元の色と変わってしまっていることも多くクリーニングしても色調自体はあまり変わりません。
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(Q-3)クリーニングの費用は
- 基本的にウールのものよりシルクの方が㎡当たりの単価は高くなります。またウールでもシルクでも織りの細かい高級品は割高になることがあります。
- お問い合わせの際には先ずタテ・ヨコのサイズを事前にご準備ください。その際に判る範囲で結構ですので、①手織りのものかどうか②生産国③素材等をお聞かせいただいて大体の価格はお伝えできます。
- 比較的大きなシミや目立つシミまた年数の経ったシミなどは通常のクリーニングでは落ちきれない場合があり、その場合シミ落としは可能ですが、別作業(別料金)になります。
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(Q-4)クリーニングの期間
季節的に多少差がありますが、3~4週間位です。
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(Q-5)お引き受けできる絨毯は
基本的に私どもは「ペルシャ絨毯」のメンテナンスに特化しています。他にパキスタンなど各産地のウールやシルクのものまた織の細かいトルコヘレケやオールド、アンティーク等の「コレクターアイテム」の高級品まで対応しています。(中国段通はお取り扱いしておりません。)
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2. 修理に関するQ&A
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(Q-6)早急に修理の必要な状況は
- 房が短くなって、あるいは部分的に房がなくなってしまって本体部分まで傷みが浸食してきたら大至急に修理をしないとせっかく手織りしたパイル(毛足)が、どんどん抜けてきて放置しますと後日修理の手間・費用がかなりかかることになります。この場合房の取り替えをします。
- 「エッジ」(両サイドのかかってある部分)が破損していると、そこからパイルまでどんどん浸食していきます。この場合工ッジの交換をします。
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(Q-7)見積りは
基本的には傷みの状況はマチマチで現物を職人に見せてチェックしてからでないと正確な見積りはできません。メールでその部分の画像を送っていただく方法もあるのですが、傷みの全体像がつかめませんがよくある修理の事例として「房の交換」や「エッジの交換」等は概略のお見積りはできます。
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(Q-8)修理の期間は
- 修理の対象となる級毯の種類によって大きく変わります。一般的に織りの細かいもの程時間も資用もかかります。
- 基本的に修理の前に全体をクリーニングしてから取りかかります。汚れたままでは修理しにくいからです。それで修理期間はクリーングの日数+修理の日数となります。
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(Q-9)日焼けを元の色に戻せるか
日焼けを元の色に戻すことは出来ませんが、そんなに年数の経っていないものは「シャーリング」という方法があります。これは職人が特殊な刃で日焼けした部分だけパイルを削っていく方法です。
この場合全ての絨毯こ対して可能ではなく職人がパイルの日焼け部分の長さをチェックして全体のパイル長さを勘案してシャーリングが可能か、可能ならはどの位削ればよいか判新します。この方法は何回も繰り返すことは出来ません。 -
(その他)
基本的に職人はお預かりした絨毯について、クリー二ングの場合も修理の場合もその絨毯を職人の考える最善の結果になるように、汚れや傷み等厳密にチェックして作業内容を考えます。
しかし現実にはお客様のご意向もあり、クリー二ングにしても職人が「シミ取り」を勧めるケースの場合”そこまで完璧にしなくても汚れさえキレイになれは多少シミの跡が残ってもその程度でいい“とか修理にしても、例えは”房は無くなってもいいから本体に傷みが進行しな いよう「止め」の処理だけをして欲しい″とかいろいろのご要望に対しては職人ともよく打ち合わせをして問題のない範囲でこ要望に近づけていくように努めてまいります。
クリーニングも含め修理も各作業工程に精通した職人が担当しますのでどんなに汚れたものでも傷みのひどいものでも殆どの場合ご満足のいくように仕上げさせていただいております。
実施例
次にご紹介させていただきますのは、当店で過去に経験したクリーニング・補修に関するエピソードをお話しさせていただきます。
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(エピソード1)神戸市 Y 様
阪神大震災の時、お客様から連絡があり、ダイニングのキャビネットから赤ワインが数本床に落ちて破損、敷いてあったペルシャ絨毯(ウール)に広範囲に染み込んでしまったケース。時間はかかりましたが、作業後どこに染み込んだのかわからない位になりました。
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(エピソード2)芦屋市 M 様
やはり同じく阪神大震災の時連絡を受けて早速お伺いしましたが、なんと直径30センチ位の三角形に割れた厚みのあるガラス片が、和室に敷いてあったシルクの絨毯を貫通して突き刺さったのです。この時も高度な復元技術のおかげでお届けした時は表から見ても「どこを直したの?」という程度まで修理できました。
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(エピソード3)大阪市 K 様
室内で愛犬を飼っておられるお客様の所で、絹100%のペルシャ絨毯のコーナー部分をかなり広い範囲を食いちぎってしまったのです。これもお客様にとって大事なものでしたので、コストと時間はかかりましたが、全く元通りに復元されたのです。
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(エピソード4)京都市 H 様
お客様からの依頼で、絹100%のペルシャ絨毯に愛犬がオシッコをされたらその部分が色柄が全く分からないくらいまで色落ち、色泣きしておりました。その絨毯の品質で判断して「これは多分修復が難しいと思います。」とコメントしましたが、職人に見せたところ品質のランクの低いもの(マラゲ産)なので、時間と費用をかければ修復は可能だが、その後また粗相されたら同じ現象が起こってしまうということで、お断りさせていただいたケースです。
ペルシャシルクはご注意!
エピソード4のように、品質のランクが低いもの(マラゲ産)はクリーニングが難しい事があります。一口に「ペルシャシルク」と言いましても実際は質で区分すると大きく3種類に分けられます。
「ペルシャのシルク絨毯」と言えば、代表するのは一般的に「クム産」のものを指します。ところが実際にはランクの低い「ザンジャン産」(クムと別の産地)やマラゲ産(これもクムと別の産地)があり、シルクで作られデザインも似ており一見判別がつきません。ただ「クム産」でなくても別に「ニセモノ」ではなく、れっきとした「ペルシャ絨毯」です。実際に市場では「クム産」以外の方が多く出回っています。二番目のランクの「ザンジャン産」の上級クラスなどは出来映えが「クム」に近く、価格的にも安いのでお勧めとも言えます。
問題はこれらのクム以外のものは、価格も安く売りやすい(または買いやすい)せいか業者によってはこれを「クム産」と称して販売しているケースが多々あることです。特に一番ランクの低い「マラゲ産」は制作過程でしっかり色止めしていないケースが多いので濡れたら大変!すぐに色泣きして滲みますので通常のクリーニングができません。「マラゲ産」のものでも柄が細かいものがあって、一見よさそうに見えて判別が難しいのですが「超掘り出し物」とか極端な大幅値引き品にはご注意を。